彼と出会ったのは2020年。当時職場でも【鬼滅の刃】の名前がたくさん聞かれるようになった、そんな時でした。家族も同様に職場で何度も聞く作品名だと。少しだけキャラクターの容姿を知り、近場のスーパーなどのガチャガチャで煉獄さんをちらほら見かけるようになりました。「あー、鬼滅だ！今映画やってるよね，あの獅子みたいな髪の方、そうか。煉獄さんっていうんだね」そんな程度でした。その後も世間の鬼滅ブームはヒートアップ。あまりにも騒がれているのでYoutubeなどで考察している方の動画を毎日見漁り、周囲に置いていかれないようにと勉強する日々…そんな時、無限列車の映画を鑑賞した方たちから「バスタオル持って行かないとやばいらしいよ！？」「やばいとにかくやばい！」「絶対見た方がいいよ！」「私絶対もう一回見に行く！！」という声を聞きました。私はすでに考察動画で煉獄さんの最期もなんとなく知っていましたが，家族と話して，そんなにすごい映画なら，みんなも騒いでるしとりあえず社会勉強で観に行ってみようかと、映画館に赴くことになりました。
始まって、まず世界観に一瞬で引き込まれました。音楽やグラフィックの綺麗さはもちろん，煉獄杏寿郎というその人に釘付けになりました。最後まで見て号泣して世間が鬼滅ブームになった理由にも頷ける映画でした。そして、私はその日から煉獄さんの虜となりました。毎日毎日、鬼滅関連の考察Youtubeを見まくって、もっと知りたい，もっともっと！とのめり込んでいきました。そしていつしか煉獄さんは私の憧れとなりました。いつか煉獄さんの継子になりたい、毎日心を燃やして，煉獄さんのように頑張りたい。煉獄さんのような人格者になりたい。頭の中は煉獄さんでいっぱいでした。普段は引きこもりの私，映画館にも入場特典が変わるたび何度も足を運び、人生初4Dも体験しました。ゲームセンターにも通い詰め、プライズもたくさんとりました。グッズも漫画も沢山購入し部屋に飾りました。くじも仕事前、朝早くから並び手に入れました。
その時はラスワンの禰豆子ちゃんを手に入れたのですがどうしても煉獄さんが欲しくて…やはり人気の煉獄さん，どうやっても交換が決まらず…もうだめかなと思った時ようやく交換していただけることになりました！
それが今回お婿に出したフィギュアです。手渡しの場所から帰ってくる時のワクワクした気持ち，今でもよく覚えています。帰ってきて即飾りました。 次の日から「煉獄さん，今日も心を燃やして頑張ります。どうか私を見ていてくださいね」と話しかけて毎日仕事に行くようになりました。煉獄さんのおかげで毎日の仕事も，きついことも辛いことも「心を燃やせ！こんなことでへこたれるな！煉獄さんは、お腹に穴が空いても辛くても愚痴の一つこぼさずに最期まで1人頑張ったんだぞ。煉獄さんに比べたらこんなの楽勝だろ！」と自分を鼓舞して頑張れました。
そのうちに煉獄さんは日本一の男，500億の興行収入を達成した男になりました。それを聞いた時本当に嬉しかったのを今でも鮮明に覚えています。流石煉獄さん…！！ 私は当時，所謂同担拒否でした。昔のこともあり，トラブルに巻き込まれるのは嫌だから絶対同担さんはダメ，断固拒否！煉獄さんは私のもの！とお恥ずかしながら思っていました。
しかしそのうちにしまむらさんなどでコラボグッズを買いに行くと、幼い子供達が、煉獄さんを嬉しそうにカゴに入れてもらっていたり、煉獄さん煉獄さんとニコニコしながら連呼する姿を見るようになりました。子供だけでなく、どんなところへ行っても煉獄さんの名前を聞き，煉獄さんのグッズを身につけている方を沢山沢山見ました。 そのうち私は「自分は何をしているんだ。煉獄さんはこんなに大きく立派になって、世界中から認め、愛される存在になったのに。煉獄さんを好きな方たちを拒否するなんてあってはならない。恥ずかしいやつめ！煉獄さんはみんなのもの。煉獄さんを独り占めしようだなんてなんという烏滸がましい考え方！煉獄さんが見たらどう思うと思う？ 煉獄さんに恥じるような推し方をしてはならない」と思うようになりました。そのおかげで，みんなに愛される煉獄さんも、煉獄さんを好きな方たちのことも大好きになれました。
その後も頑張り続けた私、ある時、燃え尽きて限界がきてしまいました。もう疲れ果てて心が燃やせなくなってしまったのです。辛くなって部屋のグッズを片付けました。最後に残った、この煉獄さんにそっと「煉獄さん…私は、…立派に心を燃やして頑張れていましたか、、、？」と問いかけて見つめていると，「ああ、君は十分よくやれた！俺は君のことを誇らしく思うぞ！」そう言ってくれた気がしました。
まるで映画の最後のシーンのように…涙が流れました。
そして、今までありがとう、そういう気持ちをこめて綺麗にして箱へしまいました。この煉獄さんはどんな時も私を見守り，心を燃やし続けることの大切さを教えてくれた大事な大事な煉獄さんです。煉獄杏寿郎は亡くなっても永遠不滅，彼の心の炎は消えることはありません。炎柱様，大好きです。今まで本当にありがとう。私の手元に来てくれてありがとう。私を頑張らせてくれてありがとう。貴方を必要としている人は他にも沢山います。今度はその方のところへ行って、その方の心の炎を燃やし、灯し続けてあげてください。

まず、このようなフィギュアへの想いを伝えられる場を設けてくださりありがとうございます。
数年前、大好きだったONE PIECEがきっかけでフィギュアを初めて買いました。最初は1人だけだったフィギュア。これだけで満足していた筈ですが、気付けば毎月フィギュアを集める自分。気付かぬうちにフィギュアの魅力に取り憑かれていた自分。どんどんフィギュアは増えていきました。
フィギュアを飾るために買ったガラスケース。フィギュアの人数がふたつのケースにおさまらなくなるのは時間の問題でした。部屋の広さの問題で置けるケースはふたつのみ。仕方なくフィギュアを順番に飾る、交代制にしました。しかし、自分の持病である心の病気が悪化してしまって、ある日、このフィギュアたち全員を何かに奪われてしまうのではないかと不安に狩られ全員を、私が安心して預けられる祖母の家へ連れて行きました。祖母は、私のすべてを理解してくれる唯一無二の存在。 その祖母が、このたび、老人ホームで暮らすこととなりフィギュアたち全員が私の元へ帰ってくることとなりました。 コロナ禍のあいだ、私の代わりにフィギュア全員を大切に預かってくれた祖母に、本当はありがとうと伝えたい。ですが認知症になった祖母に、私の現在の病状では会うことが出来ません。
そして、久しぶりのフィギュアたちとの再会を果たして、いまの自分には以前のように全員を大切に、全員に同じ愛情を注ぐことが出来ないと気が付きました。これも何らかの天の計らい、良いタイミングだと思い、信頼できるもえたく様へフィギュアたちを託す決断に至りました。
そして、私より、この子たちを大切に愛情を注いでくださる方のもとへ導いてもらえるように。

もえたく様のフィギュアたちへの向き合い方、愛情や想い、懐の深さを信頼させていただきたいと思います。
ぜひこれからも、誰かとフィギュアたちのご縁を結んでいってくださることを願っております。
長文、至らない文章を読んでくださり感謝いたします。
ありがとうございました。