新刊書店の皆さまなら、新刊本と古本の大きな違いが「再販制度」であることはご存知のことと思います。
この再販制度は不良在庫が発生しないというメリットがある反面、販売価格を自由に変えられない=戦略的な販売が難しいというデメリットもあります。
一方、古本は仕入れ価格も販売価格も自由市場ですから、事業の進め方次第で、大きなメリット(利益)をあげることも可能です。新刊と古本のメリットを上手く組み合わせることで、新しいビジネスが可能となります。
新刊 | 古本 | |
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販売価格 | 「再販制度」に拘束されているため、販売価格は一律で、自由に値付けすることはできません。もちろんキャンペーンなどによる割引などもできません。 | 自由に値付けすることができますので、お客様のニーズに応じて細かく価格を変更することができます。大幅な値下げやセット販売での割引、キャンペーン価格なども可能ですので、在庫状況などを考えながら、価格のコントロールができます。 |
仕入れ | 取次から委託販売という形で在庫を確保します。仕入れ価格はあらかじめ決められているため、価格設定に融通はききません。 | 卸売りの価格、品質、納期などを比較しながら、人気アイテム等を戦略的に仕入れすることができます。 |
返品 | 取次からの委託販売というシステムなので、売れ残った書籍は返品が可能です。不良在庫が発生しないというメリットがあります。 | 仕入れた本はすべて自己所有物となります。売れなければ不良在庫となりますが、売れ行きの悪い本は価格を下げて販売したり、古書市で販売することもできます。 |
利益 | 仕入れ値と販売価格が決まっているため、利益の変動は少ないです。 | 安く仕入れて高値で売ることもできますので、利益を上げやすいといえます。 |
品揃え | 他店との差別化は難しい。 | 絶版となったコミックや書籍などを揃えたり、セット販売を行うなど、個性的な品揃えで他店との差別化も可能。販売実績によって、自由に仕入れをコントロールできます。 |